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韓国カカオゲームズ、「グローハウ」を筆頭に東南アジア市場攻略を本格化 2020.09.10

 

カカオゲームズが上場と同時に東南アジア市場攻略を本格化している。東南アジア地域は最近韓国のゲーム会社において、ここ数年間なかなか海外産ゲームのサービス許可が下りない「中国市場」の代わりとなる、新しい市場として注目されている。カカオゲームズは上場後の株価の維持及び企業価値向上のために「海外への展開」に力を入れるつもりだ。

カカオゲームズの発表によると、今年の第2四半期にシンガポールに本社を置いているゲーム運営代行会社「グローハウ有限会社(GLOHOW HOLDINGS PTE. LTD. 以下グローハウ)」の株を54.90%確保したとのこと。すでに今年の第1四半期に「グローハウ」の株を20%確保し系列会社へ編入させた同社は、第2四半期にさらに持分を増やして系列会社化したのである。これと同時に「グローハウ有限会社」が株の99.99%を持っていたタイに所在している子会社「グローハウ株式会社(GLOHOW Co., Ltd.)」も同時に系列会社にしたという。

第1四半期に確保した20%は金銭価値としてはおよそ15億ウォン相当。これに第2四半期中に追加取得をしながら、その対価として42億ウォンをさらに支払っている。この中でシンガポールの親会社とタイの子会社の事業引受の対価がおよそ31億ウォンだそう。株を買取ったのはカカオゲームズではなく、カカオゲームズのヨーロッパ支社(Kakao Games Europe B.V.)だとのこと。カカオゲームズのアメリカ支社(Kakao Games USA Inc.)も、同じくヨーロッパ支社の100%子会社でもある。

カカオゲームズによると、シンガポールとタイに所在している2つのグローハウの法人は、東南アジア市場でゲームをサービスしているパブリッシャだとのこと。カカオゲームズがタイなどの東南アジア市場でゲームパブリッシングを本格化する流れにおいて、現地のマーケティングと運営・ローカライズなどを担当すると予想される。まだ東南アジア地域に支社を置いていなかったカカオゲームズは、第3四半期以降東南アジア市場をターゲットとしてリリースされるモバイルゲームの現地パブリッシングやマーケティングなどを「グローハウ」が担当する予定である。カカオゲームズの東南アジア市場開拓の最前線に「グローハウ」が立つことになる。

東南アジア市場は「限韓令」などの影響によりここ1~2年間韓国産ゲームがほとんどサービスできていない中国市場の次となる市場として浮上している。市場規模は去年基準で2~3兆ウォンほどで、中国・日本・アメリカ・韓国の次になる規模。ただし、毎年の成長率は高い傾向が目立つ市場である。若い世代を中心にモバイルゲームの需要が急速に増えていて、特にタイは東南アジア市場全体のおよそ20%の割合を持つコアー市場と言われている。「クラフトン(KRAFTON Inc.)」がモバイルPUBGで1億件以上のダウンロードを達成したのもこの地域であることを忘れてはいけない。「クラフトン」は東南アジア地域の売上げをもとに、去年下期から実績改善を成し遂げている。

「グローハウ」M&Aをスタートとして東南アジアビジネスが軌道に乗ると、さらに現地でのM&Aが増える可能性が高い。カカオゲームズは今回の上場で集めた資金の18%は海外ビジネスの拡大とM&Aに割り当てると発表している。カカオゲームズは「現地法人設立が必要と判断される場合、各市場に対してマーケティングパートナー選定・現地パートナーとのジョイントベンチャー設立・単独での現地支社設立などを幅広く検討する予定」と語った。

第1四半期を基準にすると、カカオゲームズの海外支社はヨーロッパ(オランダ)・北米・日本の三ヶ国だけ。中国にはゲームビジネスのための支社ではなく、室内ゴルフビジネスを展開するための会社(ジースイングスポーツ)のみがあるが、韓国産コンテンツに対するサービス許可がなかなか下りない中国の状況が理由で、事業計画を立てられる状態ではないだろう。


以前のカカオゲームズとしては、グローバルのメインマーケットの中で現地ビジネスを総括する支社がないのは東南アジアのみであった。特に中華圏文化の影響が強い東南アジア市場は、中国のゲーム会社以外は大きな実績を残していない前人未踏のマーケットでもあるため、韓国のゲーム会社としては挑戦する価値が高い。

以上